小児科のナースは、職場によって担当する患者の年齢や性別などが異なります。そこで、毎日の業務や研修などの機会を通じて、乳児から中学生までの体力や認知力について、正しい知識を身につけることが大切です。特に、病棟内で複数の患者に対応する場合は、適切に看護業務をこなすために仕事上で覚えなければならない事柄が多くなります。臨機応変に対応できるように、日ごろから他の看護師にフォローをお願いしたり、終業後や休日に様々なケースを想定して訓練したりすることが欠かせません。また、点滴や採血の際、低年齢の患者に不安を与えないためには、笑顔で接することや、意識を違うものへ誘導することが重要となってきます。
小児科のナースのキャリアアップに向けた支援が行われている職場の中には、新人や第二新卒を対象に、プリセプター制度をはじめとした少人数の教育を取り入れたり、ケーススタディーを強化したりしているところも少なくありません。看護師としての専門業務、患者や他の職種のスタッフとのコミュニケーションスキルなどを習得するうえでは、じっくりと様々な医療機関の研修制度について把握をすることがポイントです。なお、人手が不足している規模が大きい病院などでは、小児科で働くナースが一時的に産婦人科やNICUといった現場で新生児の看護を担当することもあります。そのようないざというときに備えて、小児看護のスキル向上を図ることが肝心といえるでしょう。