小児科のナースには、向いている人と向いていない人がいます。小児科のナースに向いている人は、広い視野を持って少しの変化に気付くことができるナースです。子どもは、自分の体の変化に気付かないことや、気付いていてもうまく言葉に表せないことがあります。そのため、小児科のナースは、子どもの言動から通常とは異なる点がないか、すぐに気付くことができる観察力が必要になります。観察力は持って生まれたセンスもありますが、意識することで向上させることが可能です。子どもだけを観察するのではなく、家族の情報からもしっかりと判断しましょう。
一方、小児科のナースに向いていない人は、1つのことに集中すると周りのことが見えなくなるタイプです。このタイプのナースは、救命救急や手術室など高度な集中力を要する場面では力を発揮することができるでしょう。ですが、小児科の場合はまんべんなく周りに気を配らなければいけないため、1つのことに集中しすぎることはよくないケースもあります。たとえば、子どもとの会話に夢中になるあまり、家族のSOSに気が付かない場合や、実は子どもが発熱していたという場合もあるからです。ですが、たとえ自分は向いていないタイプだと思っても、基本的に子どもが好きであれば、小児科のナースとして頑張ることはできます。向いていない場合でも、自分のどのような点が向いていないのか自覚することで、向いているナースに変化していくことができるのです。